2017年2月2日木曜日

Goût fait Tsu par pierre

前日サロンVINISUDで1200本試飲したので現地訪問が1日早く可能になりました。やっぱり現地、現場を見ないと納得できないので見てきました。行った先は南ローヌのリラック(Lirac)です。モンペリエから約100キロ、南ローヌ中心地アヴィニヨンの東に位置するローヌでも知られた産地です。
南ローヌは好きな産地の一つでもあるのですがグルナッシュをメインに仕込む甘美な味わいの赤ワインは産地ならではのオリジナリティーがあります。今年のイデアル・ディレクトの中に入れたいと思っていました。

この蔵に行き当たったのも1200本の中の一つでした。スタンドで話をし、確信したのでその場で「明日行きたいんだけど」と頼み訪問してきました。この地のワインは何と言っても畑に転がる多くの石!畑一面ビッチリと敷き詰められた石の様子は圧巻です。

La Vigne
この産地はこの石が肝で、日中の日射を浴びた石が夜に放熱し葡萄の熟成が進むわけです。そのためワインにした時に甘美で完熟感をまとった味わいになります。この土壌は有名なアヴィニヨン近辺のシャトー・ヌフ・デュ・パープからニームあたりまで続きます。昔ローマ教皇庁がアヴィニヨンに置かれたことが起源に教皇庁近辺で栽培されるワインが重宝され今の名声に繋がっています。それがシャトー・ヌフ・デュ・パープ(教皇の新居)であったことから南ローヌの代表的なワインとなり現在に至っているわけです。私も南ローヌの産地をくまなく見てきましたがアヴィニヨンからニーム近辺までほぼ同じ土壌でローヌ河の左右でもそれほど土壌の違いは見うけられませんでした。ただしミクロクリマ(微気候)は違います。

Les pierres



私の癖なのかもしれませんが名前だけの〇〇が嫌いなのでどうしてもシャトー・ヌフ・デュ・パープは敬遠しがちです。シャトー・ヌフ・デュ・パープが悪いと言ってる訳ではありません。名声があるとそれに乗っかって「高くてまずい」ワインが出回ることも事実なのです。あくまでも個人的見解ですので...

話を戻します。このドメーヌ(内緒です)久しぶりに見っけちゃいました。私は渡仏前にイデアルの実質的な黒幕(オーナー)から見つけた蔵の名前をパブリックに出すなと釘を刺されているので名前は明かせませんがいい蔵です。

作り手に会って、畑を見ながら色々と話を聞いたのですが間違いなく価値ある生産者であり紹介したいワインです。詳細を書くとまた怒られるので書きませんが多分5月頃の入荷を画策しております。

醸造施設が素晴らしく、モダンでスマートな職人気質な方でした。私も初めて見ましたがオーク樽のロールスロイスと称されるSeguin Moreau(セガン・モロー)の最上級の樽を使ってました。この中で熟成されてるワインも入れてたいですね。それは私の今後の交渉にかかってくるわけです。皆様のために頑張ってみます。
secret...

cuvée béton

futé de chêne de superlatif

それでは皆さま a la prochaine fois !



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